「筆記試験を甘く見ていないか」の記事ではテストセンターなど筆記試験の対策方法について解説いたしました。多くの企業ではそちらの記事に掲載した対応策で、筆記試験は突破できると思います。
しかしながら出版社に限ってはそうではありません。なぜなら出版社には出版社特有の問題が存在するからです。それは何かと言うと、代表的なものは以下の通りです。
1.文学作品問題
2.時事問題
3.論作文
です。
それぞれについて解説していきたいと思います。
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1.文学作品問題
具体的に言うと3パターンあります。1つは純文学の文章が掲載されており、一部が虫食いとなっていて、その虫食いの中身を埋めるものです。2つめは、文章が掲載されており、その文章の著者やタイトルをあてるものです。3つ目は、著者名のみ掲載されており、その著者が執筆した作品のタイトルを当てるもの(あるいはその逆)です。
3つ目は多くの SPI 対策問題集でも掲載されているため、あまり恐れる必要はありません。前回紹介した「ダントツSPIホントに出る問題集」で十分対応できます。
難しいのは一つ目と二つ目です。ここまで掘り下げた問題は多くの SPI 問題集では取り上げられていません。 そこで役に立つ問題集が、これまたダントツシリーズである「ダントツ一般常識+時事一問一答問題集」です。
先に言っときますが、私はナツメ社の回し者ではありません笑。別に問題集など手段にすぎないので何でも良いと思っています。しかしながらこのナツメ社の問題集は本当によくできていると思います。
ナツメ社のマーケティング戦略なのでしょう。「ダントツSPIホントに出る問題集」で大半の就活生をターゲットとし、そこから外れた出版社など特殊業界を志望する就活生に対しては「ダントツ一般常識+時事一問一答問題集」を提供しているように感じます。
それゆえに、ダントツシリーズの2冊を練習しておくと、ほぼ全ての企業に対応できると思います。私が受けた出版社の筆記テストは6社のみですが、全ての企業において筆記テストパスしています。使った問題集はダントツシリーズ2冊のみです。おすすめのシリーズです。
2.時事問題
これは非常に厄介です。日々研究で忙しい大学院生に テレビを見ている暇などありません。従って流行とは程遠く、 二歩三歩あとのものです。そのような大学院生にとって、時事問題とは鬼門です。
しかしながらこの時事問題は出版社の筆記テストに置いた非常にマストであり、また出版社に限らず面接において最近の時事問題について聞かれることは少なくありません。従って時事ネタを用意しておくことは重要です。
対応策はいろいろありますが、一つは feedly や inoreader 等のRSS リーダーで、 最新の情報を常に流れ込むようなシステムインフラを自分の中で構築していくことです。中身まで熟読しなくてもタイトルを追っていくだけで最新の時事ネタをフォローアップすることは可能です。
まだダラダラとテレビを見る必要もないので時間の節約にもなりますし、通学の時間や食事を取りながらスマートフォンをいじるだけで情報収集ができますので、イツデモドコデモ行うことが可能です。
RSS リーダー頭を使うことが難しい方は、web版の日経新聞を読んだり、最近ならばNews Picks などを読むと学生に求められるレベルの時事ネタは十分にフォローできると思います。
3.論作文
論作文については、多くの理系大学院生にとっては、よほど奇をてらった変なトピックでない限り、書くことはそう難しいことはないと思います。 ”Science is writing Business” という格言が示す通り、日々研究活動に勤しむ大学院生にとって「書く」という行為は難しいものではありません。
日常で鍛えた能力の発揮すべきアピールポイント場所ととらえて十分です。大丈夫です。 みなさんが思っている以上に、文系の学生さん達は文章を書くことに慣れていないので、あまり敵になりません。
「作文」は少々厄介ですが、多くの場合は論文テイストで書いても問題ありません。そのため論文を書くつもりで、書いてしまえば十分です。採用官も理系っぽい作文だなと思うだけです。安心していつもの通り、研究報告書を書くつもりで書いてしまいましょう。
そうは言っても、論文を書くのが苦手だという方もいらっしゃると思いますので、ここで少しヒントを提示します。それは、①目次を決めてから書く、②結論(言いたいこと)を文頭を一番先に書く、の二点です。ありきたりですが、この二つは非常に重要です。
①目次を決めてから書く
お題を見ていきなりかけ始めるのではなく、題目を見たらまず目次を作りましょう。この作業に5分ぐらい費やして大丈夫です。早くかけ始めないと時間内に書き終わらないのではないかと心配になり、 いきなり書き始めたくなる気持ちもわからないでもないですが、そのような文章は中身が散逸して分かりにくくなります。
あらかじめ目次を作ることで、全ての段落のゴールをその目次に合わせて書くことができます。書く内容に困ったり、ここまで深く掘り下げる必要はあるのか、と文章を書いていて不安になった際に、その目次を見れば大きな判断材料になります。是非一番最初に目次を立ててください。
②結論(言いたいこと)を文頭を一番先に書く
結論を冒頭に書くのは西洋式の文章ですが、論文では非常に役に立つ方法です。読者も何が言いたいのか分からないで読み進めるのは不安です。 一番最初に結論が書かれていると、執筆者がどういうスタンスで書き進めていくのか、読者はどういうスタンスで読み進めていけば良いのか一目瞭然です。
従って結論を一番最初に書いてください。作文ならば「起承転結」で書くのがセオリーなのではないかという意見もあるかと思いますが、就職試験に関して言えばそれはナンセンスです。少なくとも私はそう思います。
もちろん文章で楽しませる自信があるのならば「起承転結」のほうが驚きが大きいので、ぜひ「起承転結」で書いた方が良いとは思います。しかしながら私にはそのような文章術はないため、おとなしく結論を一番最初に持ってくる、 論文の書き方で作文もゴリ押ししました。
ちなみに前述しましたが、出版社の筆記試験は一社も落ちていません。
今回は出版社特有の問題、
1.文学作品問題
2.時事問題
3.論作文
について解説しました。
是非何かしらの参考にして、内定をゲットしてください。
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