大人の自由研究~自宅で微生物を育ててみた~

自宅で微生物を培養してみました!

 

…はい、なんのこっちゃ、というところでしょうが、文字通り自宅で微生物を培養してみたのです。

証拠画像は以下の通り。少々グロいので閲覧注意!!

 

。。

。。。

 

まあこんな感じで、使い古したタッパーで微生物を培養してみました。
なぜこんなことを思いついたかというと、料理の際に寒天粉が少々余ったんです。

生物系をかじったことのある人ならわかりますが、微生物を培養する際の標準的な培地(微生物を育てる寝床のようなもの)は、寒天で作られています。

そして私は、一応理系大学の助教。
寒天培地で微生物を培養した経験があります(専門の研究分野では全く使わない技術のため、学生の頃の実習で習った程度のレベルです)。

そもそも、つい最近包丁を持ち始めた26歳大和男子にとって、寒天粉を使う料理なんて分からんです!

それで、微妙に余った寒天粉を保存するのも捨てるのもイマイチだなぁ~と思っていたところ

「料理が作れないなら微生物を培養すれば良いんじゃん!」と、思いついた次第です笑

自宅でできる微生物培養実験用標準寒天培地の作製方法

1.常温の水を100mL用意します。
2. 寒天粉を2 g入れます
3.コンソメを1 g 入れます
4.砂糖1 g 入れます
5.2~4を1に入れて電子レンジで沸騰するまで温めます
6.めっちゃ混ぜる
7.放置して固形化したら完成!

以上、めちゃくちゃ簡単です。ちなみに組成は結構適当です。

本当ならばオートクレーブという高圧滅菌装置で培地及び培地の容器に存在する微生物等を完全に殺す必要があるのですが、今回はなんちゃって実験なので省略します(自宅で高圧滅菌がしたいという方は、圧力鍋で代用できます)。

育てたい菌を見つける

培地ができましたので、続いて育てる菌をどこかから播種してきます。

そこで何の菌にしようか迷った結果、私は iPhone を培地の上に強く押し付けてみました。
iPhone がどれくらい汚いのか、試しに見てみたかったのです。

もし、「iPhoneを培地に押しつけるのは嫌だ!」という場合は、流し台等調べたい箇所を軽く綿棒で拭って、培地に擦りつけてください。

菌を育てる

菌を播種したらバイトが入ってるケースに蓋をし、37°C程度で1日、2日放置してください。

37℃というのは目安で、夏場ならばクーラーが効いていない部屋に放置するだけで大丈夫です。
厳密には温度だけでなく、湿度や二酸化炭素濃度も調節しなければならないのですが、簡単な自由研究なので そこまでの必要はありません。

1日2日放置すると、培地の栄養を餌にして菌が増殖しコロニーを形成して、肉眼でも見えるようになります。

育てた菌の様子

育てた結果が上にも示してある写真ですが、以下のようなものです(微グロ注意!)。


左:寒天培地 右:寒天培地に黄色色素を混ぜたもの

いやー。気持ち悪いですね笑
そして、私の iPhone はやばいぐらいに汚いことが証明されてしまいました…

もうこのピンクの膿んだような菌は何なのか…
普段、iPhone 片手に食事したりしするのに、もう、ね…
これからは控えます。。。

Bacteria Art の世界

でも微生物とかって顕微鏡で拡大すると意外とキレイだったりするんですよ。

上の培地の一部を拡大したものが以下のものです。


寒天培地の菌を顕微鏡で観察したもの


黄色色素を混ぜた寒天培地を顕微鏡で観察したもの

ほら、キレイじゃないですか?

研究者のみが知っているミクロな世界って、結構美しいものが多いんですよね。

 

注意事項

菌を培養した際、あまりに嫌な臭いがするなとしたら観察せずにすぐに滅菌して廃棄してください。

播種した菌の種類によっては、体に害のあるものが増えてしまう可能性もゼロでありません。

なお、今回の方法は特定の菌を増やしているだけですので、いわゆるバイオハザード的なアクシデントが起こるイメージはなくて大丈夫です。

 

いかがでしたでしょうか。
今回は料理で余った寒天粉を用いて、誰でも簡単に自宅で微生物が培養できる方法について説明しました。

実験室でやるような厳密な培養方法ではないため、色々と細かな点が気になる作業方法ではありますが、お子さんの自由研究などにはちょうど良いのではないでしょうか。

もちろん大人の自由研究としても、会社終わりや休日の楽しみになるかもしれません笑。

面白い色の菌が見つかりましたら、是非ご連絡ください。

それでは本日はこれまで。

 

追記
大人の自由研究2 ~自宅で微生物を育ててみた~ はこちらから!

関連記事

  1. 光る米 ~蛍光発色するご飯~ お手軽自由研究

  2. 花粉症ー鼻づまりがひどいあなたへー

  3. 漢方薬って本当に効くの? その効果や西洋薬との比較について解説

  4. 大人の自由研究2 ~自宅で微生物を育ててみた~

  5. だから甘いものは別腹なのだ。甘みは快感を引き起こす。

  6. 2035年。日本の独身率が男:30%、女:20%

  7. アル中用の薬が抗がん剤に!?

  8. アンチエイジングを超えた若返り? 最新の遺伝子治療と悪魔の美容術

コメント

    • さんご
    • 2019年 6月 09日

    初めまして、こんにちは。
    培地について調べていた時にこの記事にたどり着きました。私はあまりバイオ等の理系が得意なわけではないのですが、一つ気になったところがありました。培地の材料についてです。なぜ、砂糖とコンソメなのか?という所が凄く気になりました。
    教授!もしよろしければ教えてほしいですm(_ _)m

      • コメット
      • 2019年 7月 31日

      市販のコンソメには、微生物の生育に必要な栄養が豊富に含まれているからです。
      例えば、味の素のコンソメの中には、酵母エキス、肉エキス、乳糖・砂糖、食塩が含まれており、これらはまさに研究用の培地の成分です(ただし研究用の培地の糖はブドウ糖ですが)。コンソメにはこれら以外に微生物の栄養になりそうなものがたくさん入ってます。
      砂糖はなくても良さそうですが、コンソメを100mLに1gしか入れていないので、炭素源不足を補うためのものと思われます。ショ糖を分解できない大腸菌も居るのでブドウ糖のほうが良いと思いますが。身近なブドウ糖としては森永のラムネが思い浮かびます。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

最近の記事

アクセスの多い記事